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「BL漫画」リンクスのあらすじと感想 一人の死が紡ぐ、美しい物語

投稿日:2020年4月5日 更新日:



こんにちは、ふくらすずめです。

昨年の夏、ノイタミナ枠で放送されたテレビアニメ「ギヴン」

映画化や舞台化も決定され、2020年BLアワードではシリーズ賞で2位を獲得するなど、今最も注目したいBL漫画の一つです。

原作は繊細で美しい人物描写とクオリティの高いストーリー性が魅力の人気作家、キヅナツキさん。

今回は、そんなキヅナツキさんの傑作「リンクス」について、あらすじと感想、おすすめしたいポイントをお話していきます!

 

「あの時繋ぎとめた言葉に、どれほど俺が救われたかーー」

人と人。過去と現在。傷つけ合って繋がってゆく。この心臓が止まる朝まで。

 

4組”なりそこない”の恋人たちが紡いでいく、オムニバスストーリーです。

ぜひとも、最後までご覧ください(´˘`*)


リンクス (ビーボーイコミックスデラックス) [ キヅナツキ ]

 

作品紹介

作品:リンクス

原作:キヅナツキ

出版:リブレ出版株式会社(2014年12月10日)

https://www.b-boy.jp/comics/56146

作者紹介

キヅナツキ:2013年1月に「雪村先生とケイくん」でBL漫画家デビュー。繊細なタッチの絵柄や、どこか切なさのあるストーリーに定評がある。主な作品には「ギヴン」がある。

また「刺傷」という別名義でイラストを描く活動も行っている。

あらすじ

4組の恋人たちの独立した短篇集でありながら、登場人物それぞれが、同じカフェで働いていたり、過去に同じ時を過ごしていたり、どこかでリンクしていることが見どころ。

ほのぼの、切なさ、純粋さ、儚さを秘めたお話の土台に、個性際立つキャラクターたちが繰り広げる決して器用ではない恋愛模様が魅力です。

一人の少年の死から、動き始めた運命の上に成り立つ人との繋がりや、過去と現在を何重にも絡んだ糸で結びつける、映画のように重たく美しい物語です。

登場人物

佐渡隆明(さどたかあき)×中条忍(なかじょうしのぶ)

ヤクザの佐渡と自称「オルタナティブヤクザ」の忍。ふたりが高校生の頃、ある事情から佐渡が代々ヤクザの中條家に引き取られ、それから腐れ縁が続いている。

関屋真人(せきやまさと)×新発田諒(しばたりょう)

コミュ障で心の内をうまく言葉にできないラジオDJの関屋と、超絶フレンドリーでカフェの店長を務めるおっさん、新発田のピュアな恋を描く。

燕弥彦(つばめやひこ)×新津秋葉(にいつあきは)×ある男

カフェのオーナーの秋葉と、佐渡の秘書兼護衛をしている弥彦。恋人とはいいきれない、うやむやな関係を続けるふたり。ある男というのは、佐渡隆明の兄で秋葉の初恋の相手であった少年のことである。

荻川佑成(おぎかわゆうせい)×亀田葵(かめだあおい)

彫金師で忍の幼なじみの葵と、会社員の荻川。雨の日に捨て猫の隣で泥酔していた荻川を、猫と一緒に保護したことから知り合ったふたり。男二人と猫一匹の穏やかな日常を描く。

ある少年の死 

佐渡隆明の兄(ある少年)は高校生のとき、不慮の事故で亡くなりました。

彼は秋葉の初恋の相手でもあり、隆明は兄の姿を、秋葉は恋人の姿を忘れられず、今に至ります。

秋葉に至っては、彼が亡くなった日から自分にとっての生きる意味を失ったかのように、世界を否定して、切ない日々を送っています。

彼の死を忘れられず一人取り残されたような感覚で、次の恋に進めない自分を卑下する秋葉。

彼はピアノが上手で、作品の回想シーンでは度々ピアノを弾く描写があります。

このピアノが全体を通して、作品のムードをとてもしめやかに染め上げます。

彼の死によって生まれた繋がりや、癒えない傷が、この物語に緻密に練られたストーリーや読者がぐっと胸を掴まれる要素が沢山作り出しています。

複雑に繋がる現在と過去、人と人

実は、死亡事故は無免許運転をしていた中条忍との衝突によって引き起こされたものです。

忍もこの時点で重症を負っているが、佐渡の兄が衝突直前でハンドルを切ったおかげで一命を取り留められたのでした。

この時点で、なぜか隆明は兄を死なせた人と繋がることになり、秋葉は恋人を死なせたにも等しい人を自分が所有するアパートに住まわせているのです。

回想で物語られる隆明と忍が高校生の頃の、生かされたふたりのどうすることもできない感情の末路。

それは贖罪なのか、罪悪感なのか、同情なのか。

佐渡の兄の死を受け入れて進み始める、3人それぞれの恋路と、サイドにいる葵や新発田の、ほのぼのと優しい恋愛を追う、

読み手の心を揺さぶりまくる、人間ドラマとしても、恋愛漫画としても最高の1冊です。

おすすめしたいポイント

絵柄がほんっとうに美しく、人物の表情から感情が滲み出ています。一連を通して、ゆっくりと流れていく時間の流れがとても好きです。

個性豊かなキャラクターたちが織りなす、愛情や悲哀などの色んな感情の交差も、ほっこり笑える場面が組み込まれているのもキズナツキさんならではの作品の描きかだと思います。

そしてBLに興味がない人でも、嫌悪を感じる描写が全くなく、人と人の純粋な恋愛漫画として充分に楽しめるところ、

質量があって、一冊の漫画でまとめられているとは思えないスケールのお話が緻密に描かれているところ、

モノローグに至るまで、言葉の紡ぎ方が、割れそうなガラスをなぞるみたいに痛ましく繊細で、私が読んだことのあるBL漫画の中で心から泣ける傑作だから、たくさんの人に読んで欲しいと思っています。

口コミ・感想

twitterから、リンクスの感想をピックアップしてみました。

ギヴンを読んだ方は絶対にリンクスも読んで欲しいと思います。

まとめ

私が発売当初に購入して、何度も読み返した、一番のお気に入りの作品です。

一度だけでなく、何度読んでも新しいメッセージが伝わってきて、なにより深いです。

このブログの紹介記事では語りつくせない魅力が、これでもかというほど詰まったこの作品。

自粛ムードが続くなか、ぜひお家で「リンクス」を読んで、キズナツキさんの世界に浸って欲しいと思います。

ぜひ、手にとってみてください!

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!


リンクス (ビーボーイコミックスデラックス) [ キヅナツキ ]

↓電子版でも読めます↓


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